撮影・編集のコツ 小澤太一先生
写真家、小澤太一先生に
PHOTOPRESSO Grandeを
作っていただきました。

 写真家・小澤太一先生が保育園の送り迎えをテーマに作ってくださった『いつものみち』がギャラリーにリリースされました!晴れの日、笑顔の日ばかりではないけれど、日常の中にある ”輝く瞬間” をちゃんと見つめて大事に残していきたい。そんな想いを抱かせてくれるブックです。子供写真の撮り方についても貴重なアドバイスをたくさんいただきました。ブックとあわせててご覧ください。

小澤太一先生プロフィール

 1975年名古屋生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、河野英喜氏のアシスタントを経て独立。雑誌や広告を中心とした人物撮影が活動のメイン。写真雑誌での執筆や撮影会の講師・講演など、活動の範囲は多岐に渡る。ライフワークは「世界中の子どもたちの撮影」で、写真展も多数開催している。主な写真集に『ナウル日和』『レソト日和』など。日本写真家協会会員。EOS学園東京校講師。
小澤太一先生のブログ

小澤先生は普段どんなふうにお子さんの写真を残していらっしゃいますか。

「その日の一枚」を続けるだけで作品になる。

 とにかく、すべてを残したい欲張りなので、毎日全力投球で撮っています。片道400メートルの保育園までの道のりでも子供と歩くと30分かかったりする・・・。その間にだいたい300枚くらい撮ります。
 それを毎日見返しながら、いい写真をその日のうちに選び出し、日記のように残していくんです。それだけで作品になりますよ。

子供の写真を上手に雰囲気よく撮るコツを教えてください。

主人公だけでなく、一緒にいた空間も大切に。

 いい瞬間を逃さないようにすること、あとはいろんな撮り方のバリエーションを試してみることです。かわいいな、おもしろいな、と感じてから動くのでは遅いので、起こるものを予測して、その瞬間に撮る!もちろん子供以外の写真でも“予測”は大事ですが、子供は動きが速くて、思うように動いてくれませんから、普段からよく見て、コミュニケーションを取りながらイメージしていくことが大事です。
 あと、主役の人物だけでなく、その子がいた「空間」の雰囲気も伝えたい場面があります。そんな時は、子供の動きやいい表情を狙いながら、どんな背景で、どこまで入れるかに気を配らないといけません。幼児の場合、子供との距離が近いので、35mmの単焦点レンズをよく使います。背景はごちゃごちゃみえないように適切に入れたいので、絞り開放で背景をぼかしながら、ちゃんと主人公を際立たせます。
 ハイアングル、ローアングルもよく撮ります。子供の目線に合わせて低く構えて撮ると、背景が抜けてボケ感が出せるので子供の顔が際立ちます。また、さらに低い位置から見上げるように撮ると、子供が強そうにかっこよく見えるんです。子供はスターですから、かっこよく撮りましょう。最近のバリアングルは、動きもよく追えるので、動き回る子供でもハイアングル・ローアングルでいい瞬間が狙えます。

フォトブック作成の流れや、その時意識したことを教えてください。

組み合わせておもしろい写真を見つける。

 まず、“去年の冬から今までの保育園への行き帰りの風景“の中から150枚ぐらいピックアップしました。そして、大まかな時系列を意識しながら、どれとどれを組み合わせようか、考えます。対比だったり、どこか共通点のある2枚だったり、見開き単位で組み合わせてページを作っていくというスタイルです。
 1枚としてはふつうでも組み合わせるからおもしろくなる写真がありますね。あとは、ページをめくった時の感覚も大事なので流れが単調にならないようにレイアウトやシーンに変化をつけながら並べていきました。

子供写真を撮るみなさんに向けてメッセージをいただけますか?

 やっぱり、子供とのコミュニケーションの中で表情や動き、様子をしっかり見ることが大事だと思います。そうやって日々向き合いながら、一瞬一瞬をきちんと撮っていくんです。小さい子は全然言うことを聞かないし、思うように撮れないことが多くて当たり前、でもそれで諦めたら負けっぱなしになっちゃう。子供写真の良いところは、今日がダメでも明日があるということ。毎日チャレンジして、だんだんうまくなればいいんです。
 そして、イベントや旅行など特別なときに限らず、家の近所やいつもの見なれた場所にいる日常でも、写真を撮りながら時間をかけて向き合うと、見えてくるものがあります。どんな場所でも撮り方次第で輝くので、いいものを残そうという意識を忘れないで撮り続けて欲しいです。

子供の写真は毎日チャレンジ!子供の成長とともに、親も新たな発見をして成長していけたらいいですね。 みなさんもぜひ、身近な世界にある輝きを、自分らしく表現してみてください。

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